2011年10月20日木曜日

再臨運動の歴史(23)アメリカの変貌

アメリカ合衆国の誕生と、最終時代におけるアメリカの変貌が預言されています。子羊のような角を持つ獣は、龍のようにものを言う。獣を拝ませる。獣の像を造らせる。という行為を行なうと預言されています。

「それには小羊のような角が2つあっ」た。小羊のような角は、若々し
さと無垢(むく)と温順さとを示すもので、1798年に「上って来る」
のを預言者が見た時の米国の性格をよく表わしている。最初、米国に逃
れ、王の圧迫と司祭たちの迫害からの避難所を求めた亡命キリスト者た
ちの中には、政治的自由と宗教的自由の広い基盤の上に政府を樹立しよ
うと決意したものが多くあった。彼らの意見は、独立宣言の中に織り込
まれ、「すべての人は平等に造られ、」「生命、自由、および幸福の追
求」という奪うことのできない権利を与えられている、という偉大な真
理の表明となっている。

宗教の自由も保証され、すべての人は良心の命じるところに従って神を
礼拝することが許されている。共和主義とプロテスタント主義が、国家
の根本原則となった。これらの原則が、その権力と繁栄の秘けつである。
全キリスト教国の、圧迫され踏みにじられた人々が、関心と希望を抱い
てこの国に目を向けた。幾百万という人々がその岸辺にやって来て、米
国は、世界で最も強い国の1つに数えられるまでになった。

しかし、小羊のような角をもった獣は、「龍のように物を言った。そ
して、先の獣の持つすべての権力をその前で働かせた。また、地と地に
住む人々に、致命的な傷がいやされた先の獣を拝ませた。・・・・地に住む
人々を惑わし、かつ、つるぎの傷を受けてもなお生きている先の獣の像
を造ることを、地に住む人々に命じた」(黙示録 13:11―14)。

この象徴の持つ、小羊のような角と龍のような声は、ここで表されて
いる国家の宣言と実行との著しい矛盾を示すものである。国家が「物を
言う」とは、その立法および司法権の活動のことである。米国は、その
ような行為によって、国家の方針の基礎として宣言した自由と平和の原
則を裏切るのである。それが「龍のように」語り、「先の獣の持つすべ
ての権力」を働かせるという預言は、明らかに、それが、龍やひょうに
似た獣によって象徴される国々が表した狭量と迫害の精神を持つように
なるということを予告している。

そして、2つの角を持った獣が「地と地に住む人々に、・・・・先の獣を
拝ませ」るという言葉は、この国が権力を行使して、法王権に対する礼
拝行為となるような何かの遵守を強要することを示している。

このような行動は、この政府の原則、自由制度の精神、独立宣言の率
直厳粛な言明、そして憲法に、全く相反するものである。米国の建国に
当たった人々は、世俗の権力が教会のことに用いられて、その当然の結
果として狭量と迫害が起こることを避けようと、賢明にも努めた。憲法
には、「国会は、宗教の設立に関する、もしくはその自由な活動を禁ずる
法律を制定してはならない」、また、「合衆国のいかなる公職につくに当
たっても、その資格として、宗教的条件を課してはならない」とある。

国民の自由を擁護するこれらの条項にはなはだしく違反することなしに
は、国権は、どんな宗教的法令も施行することはできない。しかし、そ
のような矛盾した行動をとることは、象徴に示されているとおりである。
小羊のような角を持った獣は、純潔柔和で悪意のないことを公言しなが
ら、龍のように物を言うのである。

「地に住む人々を惑わし・・・・(彼らに)獣の像を造ることを・・・・命じ
た。」ここに、立法権が国民にある政体が明示されている。これは、合衆
国が預言に示された国であるというきわめて顕著な証拠である。

引用はエレン・G・ホワイト著「各時代の大争闘」 CD-ROM福音社版より。段落わけや背景色は投稿者による。

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