再臨運動の歴史は1800年代にアメリカで始まりましたが、あいついで世界各国で同様の運動がおこったとされています。
再臨運動の歴史をエレン・G・ホワイトの著作からみていきます。
エレン・G・ホワイトはアメリカの再臨運動の真っ最中に若い時を過ごしました。やがて多くの著作によって人々に神とキリストの真の姿を示し、キリストの再臨に備えをして、滅ぶことなく生きることができるようにと訴えています。
黙示録の1 4章に紹介されている第一天使の使命についての預言は、
1840年から1844年の再臨運動にその成就をみた。ヨーロッパで
もアメリカでも、信仰と祈りの人々は、この預言に注意をよび起されて、
深く心を動かされた。彼らは霊感の書を調べてみて、万物の終りが近づ
いていることを確信させられる証拠を見出した。神の霊は、警告を与え
るように僕たちをうながしたもうた。(注:霊感の書=聖書)
「神をおそれ、神に栄光を帰せよ。神のさばきの時がきたからである」
という永遠の福音の使命は、遠く、広く、広がっていった。(黙示録 14:7)
キリストが速やかに来たりたもうという喜ばしいおとずれは、宣教師
の進出して行ったいたる所に伝えられた。あちらこちらの国々に、孤立
したキリスト信者の群れが見出された。彼らは、ただ聖書を研究しただ
けで、救い主の再臨が近いという信念に到達していた。ヨーロッパのあ
る地方では、再臨の教えを宣伝することが、圧制的な法律によって禁じ
られていたので、幼い子供たちが使命を叫ぶようになり、多くの人々が
厳粛な警告に聞き入った。
アメリカでは、ウィリアム・ミラーとその共労者に、使命宣伝の働き
が与えられた。彼らの働きによって点じられた火は、遠い国々にまで光
を放った。神は天使を送って、それまで聖書を信じていなかった一農夫
の心を動かし、預言を調べさせたもうたのだ。神の天使たちは、この選
ばれたミラーのもとを幾度もおとずれて、その考えを導き、それまで神
の民に全然解らなかった預言を悟らせた。真理の鎖の糸口が与えられた
ミラーは、その鎖を一環ずつさぐって行って、ついに驚異と賛美の念を
もって神のみ言葉を仰ぎ見るようになった。彼はそこに完全な真理の鎖
を見出したのだ。これまで霊感を受けたものではないと思っていた聖書
が、こんどは、美しく栄光に輝いて見えるようになった。
聖書の一部分は、他の部分を説明していることが解った。1つの聖句が
彼の理解をさまたげていると、他の聖句にその説明が見出された。彼は、
喜びと最も深い尊敬とおそれとをもって、聖書をながめるようになった。
アメリカの再臨運動はウィリアム・ミラーの知的な聖書研究によって始まったのでした。ミラーは農夫でしたが、聖書の研究に打ち込んだ結果、キリストの再臨が近いとの結論に達しました。
<聖書が聖書を解釈する> という研究方法は非常に知的な研究法です。印象や言い伝え、哲学、神学などの見解にとらわれず、聖書と語句事典(コンコーダンス:聖書の語句の索引)のみを使って聖書の終末の預言を研究したのです。
上記の引用はE.G.White著、「生き残る人々」(原題:The Story of Redemption) からの引用です。エレン・G・ホワイト著作選集CD-ROM 福音社より(注、背景色、段落の改行は投稿者による)
「生き残る人々」は絶版ですが、サンライズミニストリーから「贖いの歴史」と題して出版されています。
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