2011年9月6日火曜日

再臨運動の歴史(2)リバイバルと反対

イエス・キリストの再臨を説いた人々に呼応して、大宗教リバイバルが起こりました。しかし、一方では大反対が起こりました。再臨の預言の解き明かしを聞いた人々は、二派に分かれました。再臨を真理と認めて受け入れる人々と、受け入れず反対した人々に分かれたのです。

リバイバルの描写です。
世人に対しても教会人に対しても、来たるべき神の怒りからのがれる
ようにと、罪人に警告する鋭い証言が、至る所で聞かれた。キリストの
先駆者だったバプテスマのヨハネのように、説教者は、木の根元におの
を置いて、悔い改めにふさわしい実を結ぶように皆に警告した。彼らの
感動的な訴えは、一般の教会の講壇から聞こえる平和と安全の保証と、
著しい対照を示していた。そして、この使命の叫ばれる所では、どこで
も人々の心が動かされた。

罪人は泣きながら「救われるにはどうしたらよいか」とたずねた。不
正直な生活を送っていた人々は、一生懸命にその償いをしようとした。
キリストと和らいだ者はだれでも、他の人々も同じ祝福を受けるように
と望んだ。親たちの心は子供たちに向けられ、子供たちの心は親たちに
向けられた。高慢や自我の殻は打ち破られた。真心からの告白がなされ、
家族の者たちは、最も近い、最も親しい家族の者の救いのために骨折った。

あらゆる階級の人々が再臨信徒の集会にむらがり集まった。金持も貧乏
人も、身分の高い者も卑しい者も、いろいろな理由から、自分のために
再臨の教えを一生懸命に聞いた。神の僕(しもべ)たちが信仰の理由を
説いている間、神は反対の精神を阻止したもうた。時には器が弱い場合
もあった。しかし神の霊が真理に力を与えた。そうした集会では、聖天
使たちの臨在が感じられ、毎日多くの者が信者の群れに加わった。キリ
ストがまもなく来たりたもう証拠が繰り返されると、大群衆は息をの
んでそうした厳粛な言葉に聞き入った。

反対派の反対理由と心情です。
キリスト再臨の時期をはっきり定めて宣伝したことで、講壇の
牧師から天を侮る無思慮な罪人にいたるまで、あらゆる階級の
多くの人々から大反対が起った。
その日その時が、あなたがたにはわからないからである
という声が、偽善的な牧師の口からも大胆な嘲笑(ちょうしょ
う) 者の口からも聞かれた。彼らは、宣伝者たちが預言の期間
の終結をさし示し、再臨の兆としてキリストご自身があらかじ
め告げたもうたことをさし示して、聖句をはっきりと矛盾なく
説明するのに耳を閉じた。(注:聖句=聖書の言葉)

救い主を愛することを告白している人々の多くは、キリスト再
臨の教えに反対はしないが、ただその時期をはっきり定めるこ
とに反対なのだと宣言した。
すべてを見たもう神の目は、彼らの心を読みたもうた。彼らは
キリストが義をもって、世を裁くためにこられるのを聞くこと
を望まないのだ。彼らは不忠実な僕(しもべ)だった。彼らの
僕は、心をさぐりたもう神の吟味に耐えられないのだ。彼らは
神に会うことをおそれたのだ。

キリストが初めて来たりたもうた時代のユダヤ人のように、彼
らはイエスを迎える準備ができていないのだ。キリストの民で
あると告白している人々が、すこしもキリストを愛する心がな
く、キリストの現れたもうのを望んでいないので、サタンと悪
天使たちはこおどりして喜び、キリストと聖天使たちに嘲笑
(ちょうしょう) を浴びせた。

ユダヤ人がキリストの初臨 first comingを理解せず、キリスト・イエスに反対したことは一般には案外認識されていません。しかし、聖書にはユダヤの宗教指導者たちがキリスト・イエスに対して執拗に反対し、イエスを悩ませたことが書かれています。

上記引用文を読むと、聖天使、サタンと悪天使の存在が書かれています。人間の歴史の背景には、キリストと聖天使、サタンと悪天使が働いています。信じがたいことのようですが、聖書はそれらの存在を記しています。
エレン・G・ホワイトは「キリストと聖天使、サタンと悪天使の大争闘」という歴史観によって同名の著作を残しています。

上記の引用はE.G.White著、「生き残る人々」(原題:The Story of Redemption) からの引用です。エレン・G・ホワイト著作選集CD-ROM 福音社より(注、背景色、段落の改行は投稿者による)「生き残る人々」は絶版ですが、「贖いの歴史」と題してサンライズミニストリーから出版されています。

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